小さな緑地をかかとが踏んづけ そっとはじまった世界にお別れを そんなゆーぐれ怖くて どれだけ家路を阻んでも あのこはただ ひだりみぎ ひらひら揺らすだけ さよならが滲んでもまだ見ている 寂しいの? 幽霊無人街 だって、真似っこの心でもあまりにぬくいのに 去っていくはだしを追いかけて 通りにとうとう落ちる青 錆びた世界のひとりぼっちはしずけさ怖いの 去った足音 凪いだやみは そっとひとりで壊れていく カラメルの灯りの夜がほどけてゆけば きっと初めて知ったことも もう一度終わるんだ 断片になったきみの歌がなおさら笑うの ウララ。 「いかないで」 はとっくに届かない 寂しいの? 幽霊無人街 だって、いとおしい温もりがこの手をふりきっていく…! 幽霊はもう笑えない 空っぽじゃ何にも思えない 閉じた世界で きみだけが、歌ってくれたんだ 小さな欠片に砕けたぼくをなぞって 最後までからだを確かめた だけど かすんで かすんで かすんで消えたよ 街はまた ひとりでまた 紺色のよやみに溶け落ちた